曲の弾き始め方
こんにちは🎵
こんにちは🎵
暑いですね。
この辺りは今日が運動会という小学校が多く、生徒さんたちも暑さの中の練習で、レッスン中欠伸をこらえる子、思わず出ちゃった子、平気でプカプカ欠伸する子が続出です。
そして、山鳩さん!!今日はオスが交代に来ないのです。9時前後にオスと交代。2:45~3:45の間にメスと交代。珍しく朝温めているメスが鳴いていて、今日は早く交代したいのかしら、なんて思っていたのですが、お出かけからお昼過ぎに帰ってきたら、しきりに少し離れたところから鳴き声が聞こえてくるんです。で、巣を見たら空っぽオスに何かあったのでしょうか?
数日前、レッスンをしていたら、カラスがフェンスの上に止まったんです。キョロキョロと…しているではないですか!!そこから2mほど先に山鳩の巣があるので、思わずカーテンをサッと引くと、羽音を立てて飛んでいきました。山モモが威勢よく育ってきて、更にこんもりとしてきたので、良かった良かったと思っていたのですが。
う~~ん、心配・・・。
この直後入れ替わりました
先日のミニ発表会で、私自身の演奏はグリーグ作曲のノクターン(夜想曲)でした。
この曲レベルとしてはドビッシーの「亜麻色の髪の乙女」と同じぐらいです。
トロントで王立音楽院の話は前にしましたが、まずグレード9(Gr.9)の試験を受けることになりました。Gr.9というと、4つの時代(バロッグ時代・クラシック時代・ロマン派・近代現代)の曲を準備します。曲リストというものがあり、その中から選曲します。
この曲も試験曲の一つですが、練習しただけで試験には弾いていません。でも、今思えば、この曲をやることで、日本で習った弾き方を徹底的に直したのかもしれません。
英語もわからない女の子に、言葉少なく、模範演奏で教え込んでくださった先生です。
とても素敵な曲なので、YTででも聴いてみてください。ショパンのNocturneとは全く違った曲想です。
専門的な話になってしまいますが・・・
8分の9拍子・・・ウンパッパッウンパッパッウンパッパッこれが1小節です。しかし、これでは重くなってしまうので、1・2・3・・・と意識しながら流していくのですが、う~~ん言葉では伝えにくいですね。
クロスハンドで始まり、低音の右手がメロディーの1音目を奏でるんですが、それに左手がパッパッと軽く相の手を入れ、そのままメロディとパッパッを左手で弾いていきます。右手はその上に高音を乗せるのですが、ちょっと存在感を持たせつつ邪魔はしない程度という曖昧さ。それをクリアすると、リズムに乗って続けられるんですね。
una corda(ソフトペダル)の使い方もみそです。高音を綺麗に鳴らすところは、クリアな音色を出さなければいけないのにピアノ(弱音)です。una cordaを使いたいところですが、クリアな音色のために使用しません。指でコントロールします。
フォルテを出すよりも綺麗なピアノを出す方が難しいということを良~~く理解させられた曲でした。
そして、この曲で1番勉強したのがフレージングと「間」です。
マッタリ弾いてしまえば野暮な曲になってしまいます。かといって、速く弾きすぎたりすればNocturneの雰囲気がなくなります。そこで、フレーズ内では動いても、フレーズとフレーズの間では充分な間を取ります。「take time」「take a breath」と向こうでは言いますが、「take time」は正に時間を取るということですね。「take a breath」は息を吸ってという意味ですが、正に歌っている時に息を吸うのと同じです。
グリーグ、日本では少々マイナーな作曲ですね。
たくさんの小品曲を書いているので、もっと弾いてもらいたいなと思うのですが。来年の発表会では誰かに弾いてもらおうかな。「Album Leaf」なんてオシャレな曲どうかしら?
今日は、難しい話になってしまいました。
1曲全てがメインディッシュになっていませんか?
ショパン・リスト・ブラームズ・・・。有名な作曲家を上げるだけでも切りがありませんが、全ての作曲家に共通することは、最初のフレーズからメインディッシュのように弾いてしまいがち。そして、最後までメインディッシュのオンパレード。
やはり、「メリハリ」がとっても大事ですよね。
アプタイザーに始まり、サラダ、スープ、お魚のメインディッシュ、シャーベット、お肉のメインディッシュ、デザート、という流れを作りたいです。
ですので、冒頭はなるべくシンプルに演奏します。美しいお皿に、シンプルに盛られたアプタイザー。お飾りはいりません。工夫を凝らした盛り付けもしません。
次のサラダは彩りよろしく、赤や黄色を少し添えて。
スープはまたシンプルに。その後のメインディッシュを考えて、シンプルなコンソメでも良いし、ちょっとポタージュにパセリを散ばせてみたり。
さて、お魚のメインディッシュは凝りましょう。綺麗な色のソースが美しい。緑色のお野菜が鮮やか。
そして、お口直しにさっぱりとしたレモンシャーベット。う~~ん、スッキリ。
じゃじゃ~~ん、お肉のメインディッシュは最高。色鮮やかなお野菜が華やかさを演出。気分もマックス。
最後のデザートは余韻を残しつつも大事な締めくくり。
とまあ、流れとしてはこんな感じです。
アプタイザー、どうしてもこってりと弾きたくなってしまいます。それを我慢することで、また良い味わいが生まれます。
更に、大曲になればなるほど、メインディッシュの数は増えます。ですので、その間あいだのお口直しをしっかり見極めたいですね。
シンプルに弾くことの難しさ。飾りを無くすことで、音や音色バラツキや、ペダルの調整が目立ってしまいます。指のコントロールと集中力がますます必要となりますね。
でも、シンプルに弾けた時の美しさは最高です。
今日から関東も25℃を超える暑さに戻るとか。。。
なかなかお天気が定まりませんね。
さて、私が大学1年の時、習いたかったTurini師は1年生は取らないということで、先生の一派ともいえるDr.Bratuzに1年付くことになりました。このことについては以前書いていますので、細かいことは省略しますが、この先生に徹底的に身体の動きを封印されました。
微動だにしない弾き方を1年間ビッチリやられ、レッスン後何度泣いたことか。演奏も総崩れ・・・。2年生でMr.Turiniに移った時はホッとしたものです。
しかしこの身体を動かさない演奏方法こそが真の弾き方だって数年後ようやくわかったことでした。
数年は身体を動かさないようにと、相当力んだまま弾いていました。動かしたいのに動けない、そんな感じです。きっと見た目にはロボットが弾いているようだったと思います練習後はひどい肩凝りと背筋の筋肉痛にまでなっていましたから。
それが、数年経った頃、気が付いたんです。身体の力がそのまま指に伝わっているな、と。その頃からでしょうね、腕や肩の力が抜け始めたのは。すると、自然と手首のしなやかさと、腕の動きが柔らかくなり、弾きやすくなりました。
恩師の弾き方もそうです。ほとんど身体は動きません。必要な時だけ最小限に動かします。ゆっくりな曲ほど、ピアノ(弱音)の曲ほど、身体は一切動かさず、全神経を指に注ぎます。
小さい生徒さんでも同じです。
大きく身体を動かして弾いているお子さんがいますが、間違った身体の動かし方をすれば、その動きは手や指と連動しなくなります。それではエネルギーばかり使ってもったいない弾き方で終わってしまいます。身体の動きを止め、その分いかに肩腕手首指を動かすかを考えながら弾いた方が美しい音色や流れは作れるはずです。
いかに美しい姿勢を保ちながら弾くのか、各生徒さんを見ながら、いつも考えています。
無駄な身体の動きはなるべくさせないようにしています。
美しい姿勢を保つには・・・「体幹」を鍛えることになりますかしら・・・(^.^)
子供たちには、大いにスポーツをやってもらいたいです。できればいろいろな種目を経験して欲しいですね。
16日、墨田トリフォニー小ホールに行った帰り道で撮ったもの。
秋らしい真っ青の空に真っ白のスカイツリーが美しかったです。
このまままっすぐ歩いていきたいわねえ、と友人たちと。
今日は、音楽の話になってしまうため、ピアノをやっていない方はごめんなさい、スルーしてくださいm(__)m
私の音楽は日本で、そして、中学1年の時からカナダのトロントで学んできました。
知らず知らずののうちに日本で学んだ弾き方は抜けていったように思います。
大学生の頃から参加していた夏期音楽キャンプで日本の音大生がたくさん来ていて、日本の音楽を聴く機会がありました。その頃は、まだテクニック重視の演奏が多かったです。そんな中、今、日本の音楽は変わろうとしている、十数年かかるかもしれないけれど、徐々に変わって行くと思う、と話してくれた人がいました。
では何が違うのでしょう・・・。そう、今話題になっている「脱力奏法」なんですね。小さい頃、日本で習っていた時は、ハノンやチェルニーを使って「指を高く持ち上げて」と散々言われて育ちました。
では、今はどう弾いているのでしょう。
①鍵盤を打っていませんか?
指だけで弾いていないでしょうか。指に力が入っていないでしょうか?指だけの弾き方は、鍵盤を打つような弾き方になり響きが無く硬い音になってしまいます。
ではどうしたらよいのでしょう・・・
まず、ピアノを弾く形を取ります。肩を持ち上げてからストンと落とします。すると肩から力が抜けます。手をパーかグーにして思いっきり力を入れます。手首から先の力を抜いてみます。手首からだらんと下がりますよね。その時、腕の力も抜けているはず。ちょっと外側へ肘を出します。力を抜けていると腕の重さを感じられると思います。そっと力を入れないようにして手首を持ち上げ、前腕と手首は平らになるようにします。手の形を綺麗なドーム型にして、そっと鍵盤の上へ置きます。
では、鍵盤を弾いてみます。どの音でも構いません。どこにも力を入れないまま、そっと鍵盤は押してみます。
その時、指の重さだけで下ろします。わかりにくかったら4の指(薬指)で試してみてください。4の指の重さを感じながら、鍵盤の1センチほど上からポンと鍵盤を押してみます。
もう一度言います。弾くためにどこにも力は入れません。ですから、弾いた後も肩・腕・手首・手の形・指の形はいっさい崩れません。指の重みだけを感じて。
音を大きくする時は、手首の重さを指に伝えるようにします。
大きくなればなるほど、手首を少ししならせていきます。背筋→腕→手首→指という感じで身体を使って行きます。
決して指だけでは弾きません。
文章だけではわかりにくいとは思いますが、そのように私は弾いています。
この弾き方をもっとも繁栄できるのがドビッシーです。
我が教室の優秀な生徒さんが、去年ドビッシーの「沈める寺」を発表会で弾きました。初日のレッスンでまず言ったことは「弾きません」でした。
ピアニッシモでオクターブの6音の和音から始まり、5音の和音が続きます。最初の6音の和音の響きに、♩の5音の和音が響きを重ね合わせていくものです。
これこそ全ての和音を「弾いて」しまっては、各和音が独立してしまい、重なり合うハーモニーが消えてしまいます。また、指に力が入ったまま弾くと、音の伸びがなくなってしまいます。正に指の重さだけで充分です。柔らかく、伸びの良い音色が出ているはずです。ホールならば、更に響きを増して広がって行くでしょう。
難しいのは、全曲、この弾き方を維持することです。慣れていないとどうしてもどこかでピクリと力が入ってしまったり、力を入れたくなりますが、慣れてくればとっても楽な弾き方でもあります。
ここからはフォルテ・フォルティッシモと重厚な場面へと入って行きます。
音が大きくなったからと行って力を入れてしまってはダメ。大きい音だからこそ、力を抜いて背筋からの弾き方へと変えていきます。イメージとしては、ピアノの中から音が噴水のように噴き出す感じでしょうか?腕は、大きな大きなクマのぬいぐるみを大事に包む感じ・・・かな。
生徒さんの本番での演奏、実に見事な響きを作り上げてくれました。
ある先生の言葉です。
Don't fight with a piano. Enjoy and play with your piano.
ピアノとケンカしてはダメ。 ピアノと共に楽しんで遊ぼう。
長くなってしまったので、続きは次回へ。
子供たちが小さい頃から、唯一食べさせていたかき氷。
ところが、2年前のかき氷ブーム以来、ものすごい行列が出来てしまい、近所なのになかなか食べに行かれない。
→はほうじ茶氷。香りが高く、私は抹茶より好き
西日本は台風で荒れ模様。。。何事も無く過ぎてくれることを祈っています。
関東はまだ時々日射しがあります。でも、ものすごく湿度が高い。
気圧のせいか、少々頭痛が。耳鳴りもしています。
さて、一昨日、ヤマハに楽譜を買いに行ったら、
店頭にこんな本を見つけました。
目を引くタイトルですよねパラパラと中を見て、買ってしまいました。
まだ、20ページほどしか読んでいないのですが、これは今習っている生徒さんもですが、まだピアノを始めていないお子さんや親御さんに薦めたい本です。
ピアノを習うお子さんが増えているそうです。嬉しいことです。
こちらも勉強をして、良い先生にならねば!!
話は変わりますが、
9月30日は、私の恩師Ronald Turiniの誕生日でした。
あれから30年、先生もかなりの歳になってしまいました。というか、私があの頃の先生の年になってしまいました。
アハハ・・・と苦笑そっかあ、あの頃の先生と同じ年かあ・・・。
複雑なものですよねえ。
とにかく車が好きで、ピアノの話題以外は車の話を良くしていました。車を新しくする度に、子供のようにはしゃいでいましたしね。楽しかったです。
日本食が好きで、町にその当時唯一あった日本レストランにちょくちょく行きました。大学卒業する頃、もう一軒出来、先生も大喜び。卒業してからもレッスンを受けに行くと、そのお店に食べに行こうよ、と言うほど。
ピアノは天才型なのに、人柄は・・・。気が弱い!!自分のリサイタルなんていうと一月前から精神的に不安定になってしまうし、室内楽で他の共演者がいても楽屋でウロウロしているし、嫌なことを頼まれても断れなくてウジウジしてしまうし・・・。
でも、たくさんのことを教えていただきました。
楽しいことも、辛いことも、嬉しいことも、厳しいことも。寝ても覚めても音楽ばかりの生活でしたが、今思えば充実していました。
先生には8年教えていただきました。先生から卒業してまもなく結婚のため日本へ戻ってきました。やはり頃合いだったのでしょうか・・・。
しばし気持ちはカナダへ。。。
久しぶりにピアノ奏法について・・・
子供たちの指の形・手の形・手首の高さ・手首や腕の動かし方を教えるのは至難の業ともいえます。
子供それぞれ違うので、やはり教え方もそれぞれ。
上手くマスターする子と、なかなか思うように上達しない子と、これもそれぞれ。
自分はどうだったかなあ、と思い出そうとするのですが・・・いつの間にか手首や腕を使った奏法になっていたように思うのです。
思えば、日本にいた時は「ハイフィンガー」奏法でした(私の時代はまだこの奏法でしたからね)。ハノンにツエルニーに・・・全ての指をしっかり上げて、上からすとんと降ろして・・・と言われていました。
カナダへ移り、いろいろな先生方に付きました。多分・・・(よくは覚えていないのですが)最初の先生が、実に音色というものを大切にした奏法でした。まあ、試験のため、というのもありましたが、ひたすらにスケールやアルペジオやコードを練習させられましたし、英語の壁があったので、ほとんど模範演奏でのレッスンでしたが、いつも「Look」(見て)と言われた記憶があるので、見て聴いてのレッスンだったのでしょうね。そこで、きっと手首や腕の使い方をマスターしたのではないかと思うのです。
その後は、ロシア系の先生でしたし、大学の先生はウラジミール・ホロビッツの愛弟子だった人です。知らず知らずの内に、脱力奏法になっていたのだと思います。
指を強くする
これは原則です。関節がフニャフニャではお話にならない。私自身、どの先生にも言われたことです。
でも、第1関節ってなかなか強くなりません。綺麗な形で弾く子でも、ちょっと強く弾くと反ってしまいがち。注意すると直るけれど、気にしていないとそっくり返ったまま弾いている、なんてこと多いです。
そして、ナックル(第3関節)が凹んでしまう。これも、弱さから来ているもの。毎日の練習で気にしていないといつまでも凹んだままになっています。
ハノンやバーナムテクニックのような指の体操の教本の時は、実に見事に綺麗なフォームで弾くのに、曲になったらあらあ?という生徒さんも少なくありません。
しかし、意外とこういう生徒さんは、脱力はできています。
これは、もう少し指に意識を持って行く・指使いを正しくする・弾く鍵盤の位置など、ちょっとした弾き方の工夫でだいぶ改善されます。もう少し家で練習するときに自分で考えながら弾けるようになったら大丈夫でしょう。
さて、一番大変なのが、指の形や手首の高さを注意すると、硬くなってしまう子です。
手の形は良くなったけれど、力が入りっぱなしで抜けない。じゃあ、力を抜くようにいうと、もう手首が下がり、指は反ってしまう。
そういう子は、関節が弱いだけではなく、1本1本の指も独立していない。
形を良くするには、ソフトタッチで弾かせれば良いのですが、いつまでたっても指は強くならないし、脱力が出来るようにはなりません。
やはり有効手段としては、「ハイフィンガー」奏法。第3関節からしっかりと指を動かす弾き方です。これによって、ナックルはしっかりと出ますし、更に第1関節を意識すれば、徐々に指はしっかりとしてきます。そして、各指が独立した動きができるようになります。
しかし、この弾き方は、下手すると、手首が固定されてしまい、脱力ができなくなります。
なので、テクニック教本を使って、うるさいほど、腕と手首の動かし方は指導して行きます。
と私の教え方を書いてみましたが、家での練習方法だったり、練習時間でもマスターする子としない子が出てきてしまいます。
でも、どの生徒さんたちも確実に成長していきます。
そのお手伝いをするのが私であり、レッスンです。レッスンは1週間の中でほんの短い時間ですが、手助けができるように工夫してあげたいと思います。
2日に行ったフラワーセンターのつづきです。
ジャルダンド・バガテーユ
ケーリー グラント
パーマネント ウェイブ
フラグラント レディ
白や濃い色は撮るのが難しいですね。
陽に当てない方が綺麗に撮れるのかしら?
ミラベラ
発表会でいつも何を弾こうかと迷います
発表会の数日前から頭はパニック状態、当日は更に頭に血が上っている状態になっているので、出来れば演奏はしたくない。でもねえ、せっかく生徒さんたちが頑張っているのですから、先生も弾かなくっちゃね、と気持ちを奮い立たせる感じです。
でも、実際弾くとなると、寸前まで生徒たちの演奏を見守っているわけで、自分の演奏のための心の準備も指の準備も出来ないままピアノに座ることになります。結構辛いんですね。
そんなことも考えて楽譜を取りだして、何にしようかと探します。
堅っ苦しいのや、難しい曲は子供たちにアピールしないし、わかりやすいのと言っても子供たちのと被ってしまっては仕方がない。
今年は大人の方も数名います。やはりショパンが多い
じゃあ、対抗してリスト?とも思ったけれど、同じ時代の曲を弾いてもねえ・・・。
バロック時代?現代?などとあれやこれやと楽譜を引っ張り出して弾いてみたけれどピンと来ない。
最終決定、私といえばモーツアルト!!なのでモーツアルトのソナタにしました。
と言ってもモーツアルトを弾くのは2年ぶりぐらい。
楽譜に思わず、放っておいてごめんなさい、と謝りました。
さて、久しぶりに弾くと、実に指が良く動く
変な言い方ですが、いかに他の作曲家と弾き方が違うかが良くわかります。
ということで、ショパンと比べてみたいと思います。
ショパンというのは1音弾くためには、指の重さで音を作ります。
指の重さというと「ガンガン弾く」「強く弾く」「押さえつけて弾く」「叩きつける」というふうに、指だけで弾くように思われがちですが、全く違います。
腕の重さ・手首の重さといった方が正しいかもしれませんね。腕や手首の重さで音を鳴らす。ですから、指はその腕や手首から伝わってくる力をピアノに伝える役目ですから、フニャフニャではダメなんです。
速いパッセージを弾く時もそうです。腕と手首を使って、指の重さで弾く感じです。
モーツアルトは、指で音を作り出すことが多いです。
鍵盤を蹴っ飛ばすようにして弾きます。蹴っ飛ばすといっても、指を手前(内側)に蹴っ飛ばすのではなく、上へまたは外へ蹴っ飛ばす感じです。手の甲を高くして、指をしっかりと立てて、指の付け根の関節から指を動かします。鍵盤に対して、各指がバネのように動く感じですね。
そうすると、クリスピーな音色になります。
和音もフォルテも決して鍵盤を叩きません。
昔参加していたMaster Class(公開レッスン)のノートを読み返しても、モーツアルトに関しては、どの先生も「pure、crispy、transparent、clear」という単語が並んでいます。
ゆっくりなメロディックな曲も、指先で軽やかなタッチで音色を作ります。あくまでも軽やかさと優雅さは必然。出ないとシリアスなベートーベンになってしまいがち。
更に、モーツアルトはオーケストラをイメージすることが大事です。
私の楽譜にも書き込んであります。「oboe(オーボエ)」「bassoon(ファゴット)」「strings(弦楽器)」「tutti(全オーケストラ)」などなどです。
ピアノ曲でも、オーケストラを思い浮かべて、このメロディはこの楽器・ここの伴奏はこの楽器・ここからは全オーケストラで演奏、という風に想像しながら弾くのは楽しいです。
ショパンは、彼の作品はほとんどがピアノ曲です。唯一、チェロのためには曲を書いています。
なので、彼のピアノ曲の中には随所チェロを意識したんだろうなあというラインが織り込まれています。そこをいかに美しく重厚に弾けるかがポイントですね。
ということで、簡単ではありましたが、弾き方の違いについて書いてみました。
「敬老の日」で母と、葉山の日影茶屋へ行ってきたとき、「マツタケの土瓶蒸し」を注文。
おいしかったです
マツタケご飯、香りが最高
中学1年でカナダのトロントへ行くまでは、普通に日本でピアノを習っていた。
そうねえ・・・嫌いでもなく、好きでもなく・・・。
母に怒られながら練習するのは嫌だった。だからといって、辞めたいとも思わなかった。
なんだか、日常の中にピアノが入っていたから、練習するのが当たり前だった。発表会も特別でもなかった。ただ、与えられた曲を練習し、会で弾く。そんな感じだった。
日本にずっと居たら、それで終わっていたかもしれない。そして、そのうち辞めていたかもしれない。
トロントへ行き、トロント王立音楽院では上位の方の先生を紹介していただき、面接の後、入門が決まった。そこで、まだほとんど英語なんか喋れない生徒に、弾いて教えて下さった。
グレードの試験を受けるために、日本では全くやっていなかった、スケールやアルペジオ・コード等のテクニックをみっちりやり、聴音や初見などの準備も全てその先生が教えて下さった。
音名だって、「ドレミ・・・」か日本名か若干のドイツ名しかわからない。それを英名から教える。
グレード1からグレード10(その上にARCTというのがある)まである中で、グレード9を受けようとしているのだから、テクニックもかなりの高度まで進んでいる。英語という壁がありながら、良く教えてくださったものだ。
そして、何よりもビックリしたのが、曲そのもののレッスン。
フレーズごとに歌ったり弾いたりして教えてくれる。隣のピアノに座って、一緒に弾いたり、止めては弾いたり。言葉でも言っていたと思うのだが、全く覚えていない。
しかし、その先生に、初めて「音色」というものを教わり、曲想というものを知った。そして、歴史というものが重要で、作曲者というものを意識したのも初めてだった。
以前、どこかで書いたと思うが、「さくらさくら幻想曲」を演奏することになり、見ていただいたときだった。日本で一度やっていた曲である。しかし、その先生が弾いてくださった「さくらさくら」は、実に色彩豊かな、風にハラハラと舞う「さくら」だった。衝撃的だった。
これが音楽かあ!!と、ある意味ショックだった。
それから、だと思う。
私の音楽が変わったのは。考えるようになった。感じるようになった。
そして、グレード9の試験。演奏の方は、とても高得点で合格。それも、色彩が求められるドビッシーやベートーベンのソナタの第2楽章が高得点だった。
これには、先生もとても喜んでくださった。
その後、グレード10を取り、そして、ロシア系の女の先生に変わった。
フランス系の先生とは、かなり曲想や弾き方も違っていたが、いろいろなことを教わった。
初めて服装についてのアドバイスもあった。見かけは大事だから、筋肉隆々は見せてはダメ。だから、優雅な長袖にしなさいと。
その上、音楽の盛んな高校Oakwood Collegiate Institute以前書いている)での、オーケストラとの共演や、室内楽の体験で、音楽の楽しさを味わっていたので、更に弾くことも楽しかった。
そして、大学でのMr.Turiniとの出会い。しかし、その先生の前に付いたDr.Bratuzにコテンパンに身体の動きを封じ込められた苦痛の1年(http://mikipiano53.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/post-608c.html)を経て、ようやくMr.Turiniに付いたとき、単なる音色だけではなく、身体の動きと呼吸が音色を作り上げることを教わった。
そして、演奏家はパフォーマーであること。聴いている人は目からも耳からも音楽を聴いている。だから、上品でなければならない。優美でなければならない。労働であってはならない。
今の自分に品格は備わっているだろうか?
聴く人に、優美に見えているだろうか?
身体の小さい私が弾いて、きつそうには見えないだろうか?
そんなことを思いながら、ピアノに向かっている。
何の花かなあ・・・
2年目だが、たくさん花を付けた。でも、こんなにも暑いと、ちょっとこの赤は暑苦しい・・・ごめんね。
台風8号が大暴れですね。
皆様、ご無事でしょうか?関東はこれからです。
今日は、「アウフタクト」について、です。
「アウフタクト」はドイツ語ですね。
日本語では「弱起(じゃっき)」というそうです。
英語では「pick up」と言っていました。
さて、「アウフタクト」とは何?ですね。
通常、1拍目から始まる曲が多いです。
しかし、1拍目から始まらない曲があります。
その1拍目から始まっていない最初の部分をアウフタクトと言います。
ブルグミューラーの18の練習曲の中の「Parting」の出だしです。出だしがシ♭1個しかありません。つまり、4拍目から始まっています。これが、アウフタクトです。
もう一つの例は、シューマンの「Album fur die Jugend」から7番の「Hunter's Song(狩人の歌)」です。これも1個しかありませんから、6拍目から始まり、これがアウフタクトです。
さて、このアウフタクト、弾き方に困ります。というか、あまり考えずにそのまま弾いてしまいがちですね。
しかし、このアウフタクト、意外と大事なのです。
弾き方で、ガラリと曲想が変わってしまうことがあるからです。
次の歌を歌ってみましょう。
6拍目から始まるアウフタクトです。
ここで、指揮を思い浮かべてみましょう。指揮をしてみると良くわかるのですが、「1拍」というのは、指揮棒を縦に振り下ろします。英語だと「down beat(ダウンビート)」と言って、実にわかりやすい言葉だなあと思います。
最後の拍(4拍子ならば4拍目、3拍子なら3拍目、6拍子なら6拍目)は上向きに振ります。英語だと「up beat(アップビート)」です。
このイメージがとても大事です。1拍目はダウンビート。日本では「強拍」になりますね。
4拍目はアップビート。日本では「弱拍」です。
つまり、アウフタクトというのは、アップビートなのです。
上の歌を見てみましょう。1拍目というのは、「シ」の音です。つまり、「シ」がダウンビートになります。ですから、もし最初の音「レ」を重く歌ってしまうと、「シ」が軽くなってしまうのです。これでは、何拍子で歌っているのかがわからなくなります。
「レ」は軽く(すくう、と言った方が分かりやすいかも)、「シ」は沈めて。
わかりにくければ、始める前に「1・2・3・4・5・レ」と数えを入れると良いかもしれません。
ピアノも同じです。
アウフタクトを弾く時は、手首を上へ持ち上げてやれば良いのです。そして、1拍目で沈める。
上から2つ目のシューマンは、1拍目にアクセントが付いています。さすがシューマン。わかりやすい!!このアクセントを弾くためにはアウフタクトの時、自然と手首は上へ上がり、音が軽くなります。
ショパンのNocturne 嬰ハ短調 遺作から12小節のアウフタクトです。
このアウフタクトを重く弾いてしまうと、実に重々しくなってしまい、その後のパッセージがくどくなってしまいます。ちょっと演歌のこぶしのようになりがちです。
ですから、13小節の1拍目の「高いソ」に意識を置き、その高さでアウフタクトを弾くと、重々しくならず、音色の繋がりが保てるのです。
更に、14小節目のアウフタクトもフォルテですが、決して沈み込むことなく次のオクターブ上の音に繋げて行って欲しいです。
今回例として挙げた曲は全て低い音から始まるアウフタクトです。
日本人が一番苦手としている、と言っても過言ではないような難しさがあります。
いえいえ、もしかしたら、全く気にしていないかも!!
でも、アウフタクトを気にしてみると、ちょっと違う曲想が見えてくるかもしれません。
今日もまた下手な説明ですみません。
わかるかなあ・・・イメージしてもらえるでしょうか?
指揮!をしてみてくださいね。
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
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