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2014年9月19日 (金)

モーツアルトとショパンの指

発表会でいつも何を弾こうかと迷います

発表会の数日前から頭はパニック状態、当日は更に頭に血が上っている状態になっているので、出来れば演奏はしたくない。でもねえ、せっかく生徒さんたちが頑張っているのですから、先生も弾かなくっちゃね、と気持ちを奮い立たせる感じです。

でも、実際弾くとなると、寸前まで生徒たちの演奏を見守っているわけで、自分の演奏のための心の準備も指の準備も出来ないままピアノに座ることになります。結構辛いんですね。

そんなことも考えて楽譜を取りだして、何にしようかと探します。

 

堅っ苦しいのや、難しい曲は子供たちにアピールしないし、わかりやすいのと言っても子供たちのと被ってしまっては仕方がない。

今年は大人の方も数名います。やはりショパンが多い

じゃあ、対抗してリスト?とも思ったけれど、同じ時代の曲を弾いてもねえ・・・。

バロック時代?現代?などとあれやこれやと楽譜を引っ張り出して弾いてみたけれどピンと来ない。

最終決定、私といえばモーツアルト!!なのでモーツアルトのソナタにしました。

 

と言ってもモーツアルトを弾くのは2年ぶりぐらい。

楽譜に思わず、放っておいてごめんなさい、と謝りました。

 

さて、久しぶりに弾くと、実に指が良く動く

変な言い方ですが、いかに他の作曲家と弾き方が違うかが良くわかります。

ということで、ショパンと比べてみたいと思います。

 

ショパンというのは1音弾くためには、指の重さで音を作ります。

指の重さというと「ガンガン弾く」「強く弾く」「押さえつけて弾く」「叩きつける」というふうに、指だけで弾くように思われがちですが、全く違います。

腕の重さ・手首の重さといった方が正しいかもしれませんね。腕や手首の重さで音を鳴らす。ですから、指はその腕や手首から伝わってくる力をピアノに伝える役目ですから、フニャフニャではダメなんです。

速いパッセージを弾く時もそうです。腕と手首を使って、指の重さで弾く感じです。

 

モーツアルトは、指で音を作り出すことが多いです。

鍵盤を蹴っ飛ばすようにして弾きます。蹴っ飛ばすといっても、指を手前(内側)に蹴っ飛ばすのではなく、上へまたは外へ蹴っ飛ばす感じです。手の甲を高くして、指をしっかりと立てて、指の付け根の関節から指を動かします。鍵盤に対して、各指がバネのように動く感じですね。

そうすると、クリスピーな音色になります。

和音もフォルテも決して鍵盤を叩きません。

昔参加していたMaster Class(公開レッスン)のノートを読み返しても、モーツアルトに関しては、どの先生も「pure、crispy、transparent、clear」という単語が並んでいます。

 

ゆっくりなメロディックな曲も、指先で軽やかなタッチで音色を作ります。あくまでも軽やかさと優雅さは必然。出ないとシリアスなベートーベンになってしまいがち。

 

更に、モーツアルトはオーケストラをイメージすることが大事です。

私の楽譜にも書き込んであります。「oboe(オーボエ)」「bassoon(ファゴット)」「strings(弦楽器)」「tutti(全オーケストラ)」などなどです。

ピアノ曲でも、オーケストラを思い浮かべて、このメロディはこの楽器・ここの伴奏はこの楽器・ここからは全オーケストラで演奏、という風に想像しながら弾くのは楽しいです。

 

ショパンは、彼の作品はほとんどがピアノ曲です。唯一、チェロのためには曲を書いています。

なので、彼のピアノ曲の中には随所チェロを意識したんだろうなあというラインが織り込まれています。そこをいかに美しく重厚に弾けるかがポイントですね。

 

ということで、簡単ではありましたが、弾き方の違いについて書いてみました。

 

Img_1137

           

「敬老の日」で母と、葉山の日影茶屋へ行ってきたとき、「マツタケの土瓶蒸し」を注文。

おいしかったです

 

Img_1143

 

マツタケご飯、香りが最高

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piano」カテゴリの記事

コメント

ショパンとモーツアルトの弾き方、
ご教示ありがとうございました。

モーツアルトは大好きなのですが、
上手に弾けない。軽やかさに欠けて
しまいます。

ご指導に従い、指の使い方を
もう一度考えてみます。

それと「オーケストラを意識する」とは
思いもよりませんでした。
どこが何の楽器なのか、考えながら
弾いてみますね。

ありがとうございました。

【追記】

日陰茶屋のマツタケ!
おいしそう!

ananさん
マツタケ、美味しそうでしょう

モーツアルトのソナタでしたら、オーケストラを。
小品でしたら、トリオとかカルテットをイメージしても良いですね。
チェロを弓で軽やかに弦に当てる=左手のスタッカートの伴奏。
ファゴットやクラリネットなどの木管楽器も軽やかなイメージに繋がります。
1セクションの終わりはたいていtuttiです。
そんなことをイメージするとフォルテで和音でも、無理なく軽やかにでも華やかに弾けるような気がしませんか?

試してみてくださいね

ありがとうございます。
ショパンの「指の重さで弾く」は、分かります。
今ようやく少しできるようになりました。
とにかく力で弾いてはいけないのです。
誰の作品にしてもね!
「脱力と軸のぶれないこと」
ピアノはもとより、テニスもしかり、声楽もしかり。

ananさん
おはようございます。

秋晴れの気持ちの良い朝ですね。

体幹と指だけはしっかりと
後は脱力ですね
生徒さんたちも背筋がピンとしている子は、音がしっかりとしています。
鍵盤を「弾く」   決して「叩かない」で欲しいです。

そうですそうです!!だから、スポーツはやってもらいたいんです
ピアノに通じるものがいっぱいありますものね。

モーツアルトのピアノソナタは、たいへん好みであります。
いいなぁ~ ときっかけとなった曲はK533であります。
k545 などは、子供の頃耳にした曲で、親しみがあります。
他にもいろいろ聴いて「自分もこんな曲弾けたらなぁ~」などと夢を描いております。
さてさて、Mikiko先生、何を演奏されますでしょうか(^o^)
あまり長い曲は、発表会には不向きなのでしょうね。
う~む・・・・

こんばんわぁ~\(^o^)/

Mikikoさんがモーツアルトの曲にとてもよく馴染まれている感?が
技術的なことに明るくないボクにもビンビン伝わってきます。
弾き方一つ…深いですね
"楽しむ"ことも大事なのでしょう。

マツタケの土瓶蒸し!美味しそう~
(今年はまだ、マツタケにありつけてないなぁ)

遠さん
コメントありがとうございました。
お返事がすご~~く遅くなってしまってごめんなさい。

きっかけはK533ですか!!
何かが遠さんの心にひっかかったのですね
K545は、誰もが弾いたことのあるモーツアルトのソナタではないでしょうか
「○年生で弾いた」なんてね・・・ちょっと競争心がチラリ、なんて・・・

やはりモーツアルトのソナタは名曲揃いだと思うんですよ。
飽きないし、奥が深いし、難しいし・・・。
遠さんも是非ひいてみてください。

今回はK311の第1楽章にしました
D majorの和音で始まり、上っていく感じが好きなので。

billさん
コメントありがとうございました。

モーツアルトのソナタは大好きです。
歳を重ねるとともに、軽さを表現できるようになって来て、
ますます好きになってきました。
楽しんで弾けるようになったんですよ数年前までは「楽しそうに」弾いていただけでした。大きな違いですねえ。

マツタケ・・・”今年はまだ、マツタケにありつけてないなぁ”
ということは、毎年食べていらっしゃるのねえ!!
毎年は食べてないなあ・・・家で作っても、あんなに香りが残らないので、この数年買わないことにしたら、食べそびれてしまうことも・・・
今年はラッキーでした

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